BL語り 映画『怒り』
こちらの記事はBL作品語りアドベントカレンダー16日目の記事です。
おはこんにちばんわ。または初めまして。くるりと申します。
自分のブログなんて持つの中学の頃にやってたG○EEぶりですね。
挨拶が古いのはつまりそういうことです。
閑話休題。
と、いうことで今回のお題はこちら
たまには実写もね
ここまで漫画や派生CDやゲームの話が多かったのではないかな~と思いまして。
少しだけ幅を持たせて、一本の邦画を紹介させていただきます。
李相日作『怒り』(原作:吉田修一)
2016年度非常に話題になったサスペンス映画です。
「な~んだBL作品じゃないんじゃん!」
そうです。でも待ってくれよく聞いて。
この作品は「沖縄編」「東京編」「千葉編」の3つに分かれていて、
それぞれの物語が一つの事件を通じて結ばれるという構成になっています。
そのうちの「東京編」の主人公が!ゲイのカップルなのです!
この魅力的な二人についてネタバレを最小限に語ろうと思います!
①ヴィジュアルがよい
((C) 016「怒り」製作委員会)
写真を見ていただければ一目瞭然ですね……。
です。この二人が恋人として絡むと。もう伝説ですね。
2人ともアラサーという設定でおっさんに片足のつま先をひっかけたような年齢なのですが、
その微妙な年齢だからこそ漂う色気、大人の「オトコ」を感じさせます。
そう、「受けがメスっぽくない」というのは推しポイントです。
緩い空気をまといつつも所作やたたずまいから感じる男らしさ……。
そして優馬よりも直人の方が少し身長が高いんですよね。萌え。
②二人が一緒に過ごす日常描写
優馬の家に直人が転がり込んで事実上の同棲を始めてからは、
その様子が細かく描写されています!ありがとう監督!
・合鍵を渡すという行為に照れまくる優馬
・買ったお弁当の傾きを直そうとしてよろける直人をいとおしそうに見つめる優馬
・雨の日の休日に一日中体を重ねる二人
この辺りはすっごい必見です。
濡れ場にもめっちゃ力入ってます……見せないけどエロイ……。
③心理描写
物語の真髄です。
この映画のキャッチコピーには、
愛した人は殺人犯なのか?
それでも、あなたを信じたい。
ともあります。
この二人も「信じるか、信じないか」の窮地に立たされることになります。
一緒に住んでいるのだから、「信じない」ということはそのまま自分の命の保証になる。
2人はどの選択をして、どのような結末を迎えるのか。
この部分の心理描写は涙なしに見ることはできません。
助演男優賞の妻夫木氏あっぱれ。
記事のはじめで申し上げた通り、この映画の主題はゲイカップルのいちゃいちゃではありません。
話の内容は大変重苦しく、人間の醜さや悲しさ、「怒り」が浮き彫りにされています。
でも、だからこそ儚く美しい彼らの生き様を、ぜひ映画本編を見て感じていただければと思います。
おまけ・よしなしごと
いやーうまいこと〆たなー!
さて。
ここで「さらに深みへ」となったとき、どの方向に進みましょう?
「原作の小説を読もう!」
おすすめです。原作には映画に登場しなかった重要な人物も登場しています。
そして映画にはない二人の日常の場面もいくつか。
上下巻に分かれていてなかなかの分量ですが、映画を見た後、見る前どちらでも楽しめます!
読み応えたっぷり!
「妻夫木×綾野おいしい」
公式サイトの綾野剛さんのキャスコメを見てみましょう。
演じるというのはある種の虚構ですが、
スタートからカットまでの本番中はノンフィクションが移っているはずなんです。
だから妻夫木さんと過ごした日々は本当に大事でした。
キャスコメでも役に入り込んでくれている綾野剛さん……すごい……。
最後にこちらのインタビュー記事を紹介させていただきます。
2人は同棲していたということでした。
ああ神よ。
道しるべは置いておきました。あとは脳内で楽しみましょう。
ありがとうございました。
来週の土曜にまたお会いしましょう。